イギリスには、日本の住民税に該当する税金がありませんが、似たものに Council tax があります。
Council tax は住んでいる家に対して発生する税金のため、家に住んでいる人が払います。
✔︎ Council tax は 家単位に課税される。(住んでいる人が払う。)
✔︎ 自治体と家の価値によって税額が決まる。
✔︎ 学生や単身者等には免除・割引制度がある。
✔︎ 私は妻の会社が支払っているため、支払いはしていません。(アザッス!)
Council tax はこうやって決まる
住む家の価値によって決まる
日本の住民税は個人の収入によって決まりますが、イギリスの Council tax は住んでいる家によって決まります。
住んでいる家の価値が高いほど Council tax も高額になる、という仕組みです。
そして課税は家単位で行われるため、同じ家に2人暮らしでも10人で住んでいても税額は同じです。
家の価値の決め方
イングランドでは家の価値に応じて、バンドAからバンドHの8段階に分けられます。
バンド | 家の価値(価格) |
---|---|
A | 40,000ポンドまで |
B | 40,001-52,000ポンドまで |
C | 52,001-68,000ポンドまで |
D | 68,001-88,000ポンドまで |
E | 88,001-120,000ポンドまで |
F | 120,001-160,000ポンドまで |
G | 160,001-320,000ポンドまで |
H | 320,001ポンド以上 |
家の価値は現在のものではなく、1991年4月時点の価値で計算しています。
ロンドンでは過去からずっと物件価格が上昇傾向ですから
例えば今バンドDの物件を買おうと思っても、88,000ポンドでは買えないでしょうね・・・
1ポンド200円としても、1760万円
1991年以降に建てられた物件の場合でも、1991年時点だったらいくら、と仮定してバンドが決まるのだそうです。
ちなみに政府のホームページに行くと、全国の家のバンドを調べることができます。
自治区によって決まる
ロンドンは32の自治区とロンドン市で構成されており、自治区によって Council tax の額が異なります。
比較的高いとされる Kingston と、比較的安いとされる Westminster の金額を見てみましょう。
・Kingston :£ 2,374.32 (年間約45万円)
・Westminster :£ 973.16 (年間約18.5万)
かなり開きがありますね。
Westminster ってバッキンガム宮殿やビックベンがあるところだよね。
この2つの自治区ではどのバンドでも 2.5倍ほどの開きがありました。
こちらも各自地区のホームページに行くと、税額を調べることができます。
住んでいる人の人数
Council tax は1つの家に2人以上で住んでいることを前提に設定されています。
ただし以下のような人は【住んでいる人】にカウントされません。
✔︎ 18歳未満
✔︎ 18、19歳のフルタイムの学生
✔︎ 大学生
✔︎ 看護学生
✔︎ 外交官
カウントされる人がいなければCouncil tax は免税となり、1人の場合は控除(割引)があります。
単身割引
Council tax は2人以上で住んでいることを前提に設定されているため、単身者の場合割引があります。
駐在員の方はこちらを利用することが多いと思います。
単身割引の適用には申請が必要ですので、適用条件を満たしている方は申請しましょう。
お住まいのカウンシルのWEBページから申請が可能です。
我が家の場合
妻の会社規定では、Council tax は会社負担で、全額を会社が支払っています。
もし日本の住民税のように個人に課税されるものであれば、きっと私の分は自分で支払う必要があったでしょう。
Council tax が家賃に含まれている物件もある
物件によっては Council tax や光熱費が家賃に含まれている場合があります。
どちらも安くない金額なので契約条件をしっかり確認し、総合的に判断するのが良いでしょう。
まとめ
Council tax が会社負担であればあまり関係ありませんが、ご自身で支払う場合
家探しの検討ポイントに Council tax の額も加えてみてはいかがでしょうか。
それよりも大切なポイントがたくさんあると思いますが、、
ここまで読んでいただきありがとうございました。
少しでも参考になれば幸いです。